とりみる

小鳥詩人・高田繭草の野鳥観察ブログ。 京都の山科を中心に、山科周辺や出張先で出会った鳥も登場。

タグ:北海道

ここまで来たならば
ナキウサギもということで。

大雪山国立公園内へ
足を延ばしてみる。

あの山の向こうへ。
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あらかじめ
調べておいた場所に
なんとかもって到着。

ここからは雪歩き。

不安だったが。
人の踏み跡を発見して
ちょっと安堵。
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現場には同世代と思われる
哺乳類研究家のご夫婦がいた。

ナキウサギの観察や
この場所へ来たのは
初めてであることを告げ
少し離れた位置に立つ。

お邪魔にならぬよう。
耳をすまし。
目を凝らします。


しばらくして。
「ピィッ」
足元から声が。
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いました。

正直ちょっと
あきらめかけていたので
感激です。
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エゾナキウサギはこの時期
貯食行動に忙しい時期という。

深く積雪に覆われてしまうと
ガレ場の岩の隙間の中で
春まで生活するそうで
冬眠はしないといいます。

もっとじっくり観察
してみたかったが。

この日はもう十分です。
これで下山します。
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帰りに遠回りではあったが
ナキウサギの風景印がある
屈足(くったり)郵便局へ。

トムラウシ山と
かわいい花も配され
美しいデザイン。
いい思い出となった。

昨日につづいて
ハクガンとシジュウカラガンに
会いに来ました。

農地でお食事中でございます。
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しがしがしています。
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よく見ると
お歯黒のような口元。
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中にはウトウトした個体も。
至福のひと時ですね。
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そんな時。


なにかに驚いて
一斉に飛び立ちました。
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周辺を探してみると。


オジロワシの襲撃です。


1羽のハクガン(幼鳥)が
ターゲットにされています。
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ハクガンは必死で逃げます。
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オジロワシは
2羽になって追いかけますが。
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ハクガンは無事に
逃げ切りました。


呆然とする
2羽のオジロワシ。
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初めから追いかけていた
個体の表情です。
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あとから加わった
個体の表情です。
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いろいろありますね。


と。そんな時。


近くを飛んでいたダイサギが。
オジロワシに目をつけられて
しまいました。
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しかし。
その後オジロワシは
ダイサギを追いかけるのを
やめてしまいました。

どういう思考が働いたのかは
よくわかりません。


その後。
ハクガンとシジュウカラガンは
また元の農地へと舞い戻り
何事もなかったように
食事を始めるのでありました。

まあこれがいつもの日常です。
と言わんばかりに。
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一人とりみるの旅。
今回は十勝にやってきました。
日没までの2時間。
さっそく鳥を探してみます。


遠方にあやしい鳥の群れ。
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降りた場所が特定できず。
農地を探すも見つからず。
川の中にいました。
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ハクガン約700羽。
シジュウカラガン約300羽。
あわせて千羽の群れ。
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シジュウカラのような
シジュウカラガンと。
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名前の通り白いハクガン。
幼鳥はくすんだ色(右)。
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オオハクチョウの
親子もやってきて。
一緒に記念撮影(手前4羽)。
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ハヤブサもやってきて。
記念撮影?
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ハクガンたちは
一斉に飛び立ちます。

自分よりも小さな
ハヤブサに襲われる?
(因果関係は不明です)
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あわせて300羽ほど。
遠く南方向へ
飛び去ってしまった。

このまま本州まで
渡ってしまうのかもしれない。
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残りの700羽は戻り
わたしの近くへ
舞い降りてくれた。

ハクガン約500羽。
シジュウカラガン約200羽。
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農地で腹ごしらえ。
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ハクガンは
首筋の「しぼ」が
とてもお洒落です。
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本日の日没は16:09。
もうそんな時間です。

そんな頃。再び。
突然一斉に飛び上がりました。
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オオタカ(幼鳥)が
襲いかかってきたのです。
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オオタカが襲うんですから
さっきのハヤブサもはやり。
襲撃だったのでしょうか。

幸い被害者は
いなかったようです。

気がつけば。
わたしは完全に
ガン側の応援席におりました。
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その後
オオタカも飛び去り
辺りは夜の始まりです。

こちらはぼちぼち
宿に向かうことにします。

今日は知床の最終日。

どうしても
ギンザンマシコに会いたい。
4度目の正直。
知床峠にやってきました。
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標高約750m。

うしろに見えている
羅臼岳は1,661m。
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海からそう遠くない距離で
ここはハイマツ帯の環境。
不思議な感覚です。

不思議な感覚は
つづくもので。
ぼんやりと逆光の中を
ぶらりぶらりと
しておりましたら。

なんと。
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会えましたね。
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しばらくして
順光の側に現れまして。

ハイマツを背景に
ポーズをとってくれました。
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「イチゴのような赤色だねぇ」
と言ったら。
イチゴの物真似を
してくれました。
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少し照れていましたが。
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彼女を紹介してくれました。

巣材をくわえています。
産卵が近いのでしょう。
繊維の細い産座の巣材です。

明日から8月だというのに
まだもうひとがんばりです。
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よろしくどうぞ。
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その後2羽は飛びたち
少し離れた先の
ハイマツの陰に
消えていきました。

あの辺りに
巣を構えているんですね。

仲良うに。
今日はどうもありがとう。

クルーズ船では
海の哺乳類を主に探します。

下の写真は
イシイルカの水しぶき。

水面にうっすらと
白い背びれが見えているんですが。
わかりにくいですね。
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昨日のウトロ側でも
船内アナウンスがあって
撮影しましたが。

姿が全くと言っていいほど
見えません。
ひたすら水しぶきだけを
撮影するわたし。

これがイシイルカの
泳ぎ方の特徴だとか。
はぁ???
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水面を水平に切るように
石を投げる遊びがありますが。
イシイルカの名前の由来は
そこから来ているそうです。

なるほどそれなら納得です!


知床ネイチャークルーズでは
スタッフさんによる解説付き。
ふむふむ。
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今度はマッコウクジラを探します。
海中マイクを使って
音を頼りに探すようです。
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しばらくして。
船内にアナウンス。
「マッコウクジラの潮吹き!」

背景は国後(クナシリ)島。
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徐々に近づいて。

水面にのぞくは
噴気孔のある鼻先。
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下の写真が鼻の孔(噴気孔)です。
左側にしかないそうです。

左右非対称の世界に
生きているんですね。
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左右非対称の構造は
視界の利かない環境では
音の位置関係を
把握しやすいといいます。
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何度も何度も。
潮吹きを行って。
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再び深く深く
潜りはじめます。

背びれが見えてきました。
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次に
尾びれも見えてきました。
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思わず拍手があがります。

マッコウクジラは潜ってしまうと
40分~1時間近く
潜りつづけるそうで。
観察のタイミングを合わせるのも
難しいようです。

他社のクルーズ船とも
情報を共有しているとのこと。
すばらしい。

下船後は
船長さんオススメの
時鮭(ときしらず)定食を
昼飯としました。

知床半島の北側
ウトロに到着。

港近くのゴジラ岩。
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オオセグロカモメが
コロニーを作っています。

もこもこした
今年生まれの幼鳥もいました。
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別の崖地では
ウミウのコロニー。

親鳥に食べ物をねだる
幼鳥2羽。
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これから船にのって
海鳥に会いに行きます。

さて。どの船にしようか。

調べただけでも5社もある。
ゆっくりな大型船1社と
高速で小回りの利くクルーズ船4社。

ウミネコと一緒に考える。
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選んだのは大型船。
これから知床半島の先端まで
巡ってきます。
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まず目にしたのは
ケイマフリ。
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知床半島では
ウトロ周辺の崖地で
繁殖しているらしい。

どおりで
わりと目にする機会が多い。
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名前の由来は
アイヌ語の
「kema(足) hure(赤い)」

魅力ある鳥です。
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魚を運んでいる姿も
ありました。
わが子に運んでいるのでしょうか。
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・・・気がつけば。
船は半島先端で折り返し、
もときたルートを戻ります。
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海鳥の出は
いまひとつといったところ。

ウトウが横切っていきました。
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しばらくして
ハシボソミズナギドリ。
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大群の見られる時期は
もう過ぎてしまっています。

単独や数羽で。
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こちらはハイイロミズナギドリ。
ハシボソよりも
くちばしがやや長めです。
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アカエリヒレアシシギは
6羽の群れ。
遠いなあ。
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船はだいぶ戻ってきて
ふたたび
ケイマフリが迎えてくれました。
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個体数が激減している
と聞きますが。
ちょっと心配です。
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このあと羅臼側へ戻るが
朝と変わらず濃霧のまま。
ウトロは快晴だったというのに。

どうやら知床半島の北と南では
こういったことは当たり前と知る。
ひとつ賢くなった。

知床半島にやってきたけれど。
南の羅臼側は濃霧。
わたしの心を表しているかのようで。

予約していた
ネイチャークルーズは
明日に変更して。
さて今日はどうしようか。


沿岸のコンブ漁を
ちょっと眺める。
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漁師は箱メガネをのぞきながら
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長い竿を海中に深く沈めて。
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今度は引き上げる。
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二又になった竿の先で
コンブをねじり採るようです。
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これをひたすら続けるわけですから。
見ている以上に
大変な作業ですね。


さて。
こちらはこれからどうしよう。

ギンザンマシコ目当てに
知床峠に行ってみるが
羅臼以上の濃霧。
ほとんど視界がありません。

エゾリスがちょこまかと
動き回っていました。
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峠を越えて
ウトロ側に向かいます。


濃霧の下り坂をゆっくりと
慎重に車を走らせて。

少しずつ霧も晴れてきた。
と。その先に!
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こんなところで出会うとは。
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こちらに近づいてきます。
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道路脇の柵外には
子熊もおりました。
(親熊も柵外にいてほしかったが)
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子熊は2頭。
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こちらを見ています。
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知床へ来たことを
じわりじわりと実感。
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このままでは
お互いに接近し過ぎてしまう。

こちらは車の中だからと言って
サファリパークのような
ドキドキ感を楽しむのは
ここはちょっと違うだろう。

こちらは反対車線にずれて
脅かさないように通り過ぎる。

ふ~。
触らぬ神に祟りなし。



過去の関連記事もどうぞ

昨日は雪。
一日ごろ寝となりました。
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今日は最終日。
雪も小降りになったので
釧路川で鳥見してから帰ります。

オジロワシ
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ホオジロガモ
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ウミアイサ
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クロガモ
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カンムリカイツブリ
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ヒメウ
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などなど・・・。


そして気になる1羽。
ハシブトガラスに出会いました。
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このところ
カラスのくちばしに
注目しているのですが。
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いや。この個体。特に。
くちばしが。
すごくないですか?
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上のくちばしが。
なんといいますか。
ぐいっと。
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金属製かと
思われるほど。
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砥いでますよね?
きっと。
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骨までこの形状に
なっているわけではなく。
骨にかぶさる角質層だけが
こうなっているはずですが。

ワシタカ類のくちばしが
骨まで、鋭い形状を
していることと比較すれば
劣るのかもしれませんが。

いやそれでも
脅威を感じます。

今後も注目です。
hashibutogarasu-3060876

過去の関連記事もどうぞ

北海道ならではの亜種。
カケスの亜種ミヤマカケス。
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カラス科とは
信じてもらえなさそうな
美しい配色です。
miyamakakesu-3040690
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下の写真は
京都山科で撮影した
別亜種のカケス。
(亜種名カケスです)。

頭がシロクロなところなど
微妙に違いますね。
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ドングリを好む彼ら。
秋に貯蔵したものを
必要な時に
取り出して食べます。

どこかに隠していたのを
取り出したのでしょうか。
口にくわえて飛び出しました。
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miyamakakesu-3040701
それにしても。
写真ボケてますね。
気にしない。気にしない。
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明日の道東は
猛吹雪が予想されている。

彼はそれを知っていて
ドングリを
取り出したのかもしれない?

広々とした冬枯れの草原。
そんな風にみえるけれど
実際は川沿いに広がる湿原。

そんなところには
コミミズクが
静かに飛んでいた。
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エサになるような
小動物をさがしているようで
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ときおり
停空飛翔をして
両脚をつき出して降下。

姿が見えなく
なることも多いので、
そんな時は
狩りに成功したのかもしれない。
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たまに2羽になった。

互いに牽制しながら
ソーシャルディスタンスを
とりながら。(?)

同じ構図には
おさまってくれなかったが。

ずいぶん長いこと
飛び続けています。
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少しずつ
こちらにも近づいてきて。

気がつけば真上(まうえ)。
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別個体のことを
気にしていたのか。
わたしのことは
全然おかまいなし。

そういう状態が
こちらも一番うれしい。
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これ以後は
見えない方へ。
そのまま行ってしまった。


こういった湿原や
草原や牧草地などは
ほかにもたくさんあって。

そういうところでは
ケアシノスリの姿もあった。
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ちょっと遠いけれど。
ぼんやりと。

尾羽先端の帯も
写ってくれた。
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その後は
遠くの電線に
とまってしまって。
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手を振って
別れたのでありました。

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